MEMBER’S 12高橋工芸塗り・加飾

高橋工芸

Interview

コンセプトを重視した、ウレタン塗料の塗りの工房

茶道具のウレタン塗装をメインに商品開発も行う

日本のお茶文化を広めたいんです。
高橋工芸は越前漆器の産地でウレタン塗装を行っています。お茶道具や節句人形の箱などのウレタン塗装をメインに、近年では商品開発もしています。漆に比べ、ウレタン塗料は表現の幅が広いのが魅力。色彩の豊かさや光沢感など、ウレタン塗料ならではのよさがあります。自由度が高いので、お客様から依頼されたデザインに忠実に塗装できます。
もともと茶道の道具類の塗装を多く行ってきた経験を活かし、自社でお茶道具を開発しました。お茶文化がもっと生活に馴染んでいくようにという思いを込めて発売したのが「Ippukubox(イップクボックス)」です。「作法や道具の細かい使い方などを気にせずに、お茶そのものを味わいたい」「茶道を習うほどではないけれど、自宅で簡単にお茶を楽しみたい」という声を形にしました。Ippukuboxは細かいことを気にせず、シンプルにお茶を点てることを楽しむための商品です。お茶道具の塗りを数多く行ってきた高橋工芸だからこそのノウハウを集結させました。商品のデザインも社内で行っています。少しだけ丁寧にお茶を楽しむ文化が、もっと広く浸透したらいいなと思っています。

お茶文化を広める」をコンセプトにした暮らしに寄り添うものづくり

1925年創業。角物(重箱や角盆などの木を貼り合わせて作るもの)がメインの木工を製作していましたが、途中から吹付けなどの塗りを始め、今では化学塗装の工房となっています。
高橋亮成さんが代表になったのは2018年。当時、高橋工芸では問屋から依頼された製品を作っていました。広い視野を持つ高橋さんは、自社で直販できるものが欲しいと考え、商品開発に踏み切りました。もともと取り扱っていた茶道具のノウハウを活かして企画したそうです。
2020年、代表商品であるIppukuboxを発売。自社での商品開発を行ってからは、より一層、お茶文化を広めるための活動に取り組んでいます。例えば、お茶を点てて飲むワークショップや、テーブル茶道を行っている人たちとのオンラインお茶会などを企画。活動するうち、高橋工芸の商品や考えに共感した茶舗から直接声がかかり、茶道具の発注を受けたこともあるそうです。精力的に日本のお茶文化を広めるための活動を行っていたからこそ受注できたといえるでしょう。
今後は、木工の製品や塗りにとらわれずに、生活に近いものを作っていきたいと考えているそうです。コンセプトのある仕事にもっと取り組みたい、人々の暮らしに寄り添うような、日々の生活で気持ちに余裕が出るような製品を作りたいと語ってくれました。

Product Spotlight

Ippukubox(イップクボックス)

Ippukubox(イップクボックス)

お茶文化をもっと身近にしたいという思いを込めて作られた「Ippukubox(イップクボックス)」。茶碗、茶筅(ちゃせん)、茶杓(ちゃしゃく)、棗(なつめ)を一つの箱にまとめました。日本のお茶文化をお家で気軽に楽しめるようなセットとなっています。

Company Information

  • 高橋工芸
  • 高橋工芸タカハシコウゲイ

    代表

    高橋 亮成

    所在地

    福井県鯖江市落井町50-5-1

    電話番号

    0778-65-0369

    連絡先

    akinori-t@o-takahashikogei.com

    HP

    https://o-takahashikogei.com